この記事でわかること
- 全米株式(VTI)と全世界株式の基本的な違い
- それぞれのリスクとリターンの特徴
- どんな人にどちらが向いているか
- 実際の数値シミュレーションで比較
① まず「全米株式」と「全世界株式」って何?
全米株式(VTI)とは
全米株式とは、アメリカに上場しているほぼすべての株式(約4,000銘柄)に分散投資できる商品です。代表的なETFが「VTI(バンガード・トータル・ストック・マーケットETF)」で、投資信託では「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」なども人気です。アップル・マイクロソフト・エヌビディアなど世界的な大企業が多く含まれており、「アメリカ経済全体に乗っかる」イメージです。
全世界株式とは
全世界株式は、アメリカだけでなく日本・欧州・新興国など世界中の株式に分散投資できる商品です。代表的な投資信託は「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」、通称「オルカン」。約50カ国・3,000銘柄以上が対象で、「地球規模の経済成長に乗っかる」イメージです。
「卵はひとつのかごに盛るな」という投資の格言があります。全世界株式はまさにこの発想を体現した商品です。
② 2つを数字で比べてみよう
基本スペック比較
| 項目 | 全米株式(VTI系) | 全世界株式(オルカン系) |
|---|---|---|
| 投資対象国 | アメリカのみ | 約50カ国 |
| 銘柄数(目安) | 約4,000銘柄 | 約3,000銘柄 |
| 米国株の比率 | 100% | 約60〜65% |
| 信託報酬(年率目安) | 0.09〜0.2%程度 | 0.05〜0.2%程度 |
| 為替リスク | あり(対ドル) | あり(複数通貨) |
過去のリターン比較(参考)
過去10年(2014〜2023年)の年率リターンを比べると、全米株式が約13〜14%、全世界株式が約10〜11%程度と、アメリカ株の好調さが目立ちました。ただし、これはあくまで過去の結果であり、将来のリターンを保証するものではありません。
| 月3万円を20年間積み立てた場合(概算) | 年率5%想定 | 年率7%想定 |
|---|---|---|
| 元本合計 | 720万円 | 720万円 |
| 運用後の資産額(目安) | 約1,233万円 | 約1,567万円 |
※上記はあくまでシミュレーションです。実際の運用成果は市場環境により大きく異なります。投資には価格変動リスクがあり、元本は保証されません。
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③ リスクの違いをきちんと理解しよう
全米株式のリスク
全米株式は「アメリカ一国集中」という特性上、アメリカ経済が低迷した際には大きく下落する可能性があります。リーマンショック(2008年)時には全米株式が約50%下落した局面もありました。「アメリカは強い」という前提が崩れると、リターンが大きく損なわれるリスクがあります。
全世界株式のリスク
全世界株式は地域分散が効いているため、特定の国や地域の経済危機の影響を和らげやすい面があります。ただし、新興国の政治リスクや複数の為替変動リスクを同時に抱える点に注意が必要です。また、現状では米国株が6割以上を占めるため、「アメリカが下がれば全世界も下がる」傾向は依然としてあります。
どちらにも共通する注意点
- 為替変動(円高)によって円換算のリターンが目減りする場合がある
- 短期間で売買を繰り返すと手数料や税金がかさむ
- 投資は自己責任であり、損失が生じても誰も補償してくれない
④ あなたはどちらを選ぶべき?
全米株式(VTI系)が向いている人
- 「アメリカ経済・企業の成長力を信じている」人
- 過去の高いリターン実績を重視したい人
- シンプルにアメリカ市場1本に絞りたい人
全世界株式(オルカン系)が向いている人
- 「特定の国に集中するのが不安」という人
- 20〜30年先の超長期で積み立てたい人
- 「何も考えずに世界全体に投資したい」という人
どちらが「正解」かは人によって異なります。大切なのは自分のリスク許容度と投資期間に合った商品を選び、長く続けることです。この記事はあくまで情報提供を目的としており、特定の投資商品を勧誘するものではありません。
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まとめ
- 全米株式はアメリカ集中型、全世界株式は50カ国以上に分散と構造が異なる
- 過去リターンは全米株式が上回る傾向があるが、将来を保証するものではない
- 全米株式は「アメリカ一強」継続を信じる人向け、全世界株式は「迷ったらこれ」の安心感がある
- どちらも価格変動リスクがあり、長期・積立・分散が基本スタンス
- 最終的な判断は自己責任で。まずは少額から始めて自分に合う方法を探そう