基礎解説 2026.06.10

ETFとは?投資信託との違いをやさしく解説

投資の情報を集めていると、「投資信託」と並んで「ETF」という言葉をよく見かけます。名前は似ているのに、どこがどう違うのか、初心者にはわかりにくいポイントです。今回は、ETFとは何か、ふつうの投資信託とどこが違うのか、そしてメリット・デメリットや初心者がどちらを選べばよいのかを、具体的な数字を交えながらやさしく整理します。

この記事でわかること
  • ETF(上場投資信託)が「どんな商品」なのか
  • ふつうの投資信託との5つの違い
  • ETFのメリットと、初心者がつまずきやすいデメリット
  • つみたて投資なら、ETFと投資信託どちらが向いているか

ETFとは?「株のように売買できる投資信託」

ETFとは、英語の Exchange Traded Fund の略で、日本語では「上場投資信託」と呼ばれます。名前のとおり、証券取引所に上場している投資信託のことです。中身は投資信託と同じく「たくさんの銘柄の詰め合わせ」ですが、その詰め合わせ自体が株式と同じように市場で売り買いされる点が特徴です。

中身は投資信託と同じ「詰め合わせ」

ETFも投資信託も、1本買うだけで多くの銘柄に分散投資できる仕組みは同じです。たとえば日経平均株価やS&P500といった指数に連動するタイプなら、1本でその指数に含まれる多くの会社にまとめて投資したのと近い形になります。投資信託そのものの仕組みは投資信託とは?でくわしく解説しています。

違うのは「買い方・値段の付き方」

大きく違うのは売買のしかたです。ふつうの投資信託は1日1回計算される「基準価額」で取引しますが、ETFは取引所が開いている時間中、株式と同じようにリアルタイムで変動する価格で売買されます。つまりETFは「投資信託の中身」と「株の売買のしやすさ」を組み合わせた商品といえます。

ETFと投資信託の主な違い

両者の違いを表にまとめると、性格の差がはっきりします。なお、ここでの説明は一般的な傾向であり、商品によって例外もあります。

項目ETF(上場投資信託)ふつうの投資信託
買う場所証券取引所(株と同じ)証券会社・銀行などの窓口やネット
価格取引時間中つねに変動1日1回の基準価額
注文方法指値・成行など株と同様金額・口数を指定して申込
保有コスト信託報酬は低めの傾向商品によって幅が広い
少額の自動つみたて対応が限られる場合がある月100円〜など柔軟に対応

コストは「持っている間」と「売買のとき」の両方を見る

ETFは信託報酬(保有中ずっとかかる手数料)が低めの傾向がありますが、株と同じく売買のたびに手数料がかかる場合があります。一方、投資信託は購入時手数料が無料(ノーロード)の商品が増えています。コストは1つの数字だけでなく、保有中と売買時の両方を合わせて考えることが大切です。信託報酬の比べ方は投資信託の信託報酬を比較するコツもご覧ください。

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ETFのメリット・デメリット

ETFには株のような機動力という魅力がある一方で、初心者がつまずきやすい点もあります。両面をバランスよく押さえておきましょう。

メリット:低コストとリアルタイム売買

ETFは信託報酬が低めの商品が多く、長期保有のコストを抑えやすいのが魅力です。たとえば100万円を年5%で運用できたと仮定した場合(仕組みを説明するための仮の数字で、将来の利回りを示すものではありません)、信託報酬の違いで手元に残る金額は次のように変わります。

経過年数信託報酬0.1%信託報酬0.8%
10年後約161万円約151万円
20年後約260万円約228万円
30年後約419万円約344万円

同じ運用成績でも、わずかなコスト差が30年では大きな差になり得ます。低コストが長期で効く理由は複利とは?でも解説しています。また、取引時間中ならいつでも売買できるため、価格を見て自分のタイミングで注文できるのもETFの特徴です。

デメリット:少額のつみたてや自動買付がやや不便

一方で、ETFは株と同じく「1株(1口)いくら」という単位で買うため、ぴったり毎月1万円ずつといった金額指定のつみたてがしにくい場合があります。分配金が自動で再投資されず、自分で受け取って再び買い直す手間が出ることもあります。コツコツ自動で積み立てたい初心者には、この点が意外と負担になりがちです。つみたての基本はドルコスト平均法とは?も参考にしてください。

初心者はETFと投資信託、どちらを選ぶ?

どちらが優れているという話ではなく、「何を重視するか」で向き不向きが変わると考えるとわかりやすいです。目安を整理します。

こんな人向いている傾向
毎月コツコツ自動で積み立てたいふつうの投資信託
少額(数百円〜)から始めたいふつうの投資信託
自分のタイミングで売買したいETF
保有コストを極限まで抑えたいETF(ただし売買手数料も確認)

多くの初心者にとっては、まず金額指定で自動つみたてができる低コストのインデックス投資信託から始め、仕組みに慣れてからETFも検討する、という順番が無理のない進め方です。インデックス投資の基本はインデックス投資とアクティブ投資の違い、新NISAでの活用は新NISAで人気の投資信託の特徴もあわせてどうぞ。

なお、本記事は特定のETFや投資信託、金融商品を推奨するものではありません。ETF・投資信託には価格変動・為替変動などのリスクがあり、元本は保証されません。本記事のシミュレーションはすべて一定の利回りを仮定した単純計算であり、実際の相場は上下動を繰り返します。最終的な投資判断は、ご自身の状況をふまえて自己責任で行ってください。

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まとめ
  • ETF(上場投資信託)は、証券取引所に上場し株のように売買できる投資信託
  • 中身の「詰め合わせ」は投資信託と同じだが、価格はリアルタイムで変動する
  • ETFは低コストで機動的に売買できる一方、少額の自動つみたてはやや不便
  • 毎月コツコツ自動で積み立てたい初心者は、まず投資信託が始めやすい
  • どちらもリスクがあり元本保証はない。最終判断は自己責任で

※本記事は情報提供を目的としたものであり、投資勧誘や特定の金融商品の推奨を行うものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。詳細は免責事項をご確認ください。